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並木道の長さ、日本一、いや世界一!


全長35.41km、世界一の並木道は日光にあった
「日光街道」、「例幣使街道」、「会津西街道」。街道マニアの皆さんにはお馴染みの、そうでない方にはそれなりに名前の通った3つの街道。この3つの街道にまたがる長大な杉の並木をなんと呼ぶ?ハイ大きな声で!…そう、日光杉並木街道、正解!くらいに有名な日光杉並木街道ですが、その名前がギネスブックに登録されていることはご存知ですか?世界中の一番を集めたギネスブックに、日光杉並木街道は「世界最長の並木道」として認定されているのです!ちなみに「並木道」の定義とは「道路に沿って両端に木々が植えられたもの」。世界の有名並木道として、パリのシャンゼリゼ通り、ロンドンのザ・マル、ベルリンのウンター・デン・リンデン、ウィーンの中央墓地、東京の表参道などなどが知られています。そんな列強の中、日光の杉並木が日本一を通り越して世界一だなんて凄い!嬉しい!もっと自慢したい!総延長35.41キロメートル、立ち並ぶ杉の木12,477本、今回は日光杉並木街道についておおいに語ろうではありませんか。
 
歴史が語る並木道の真実
江戸の昔、家康・秀忠・家光の徳川三代に仕えた「松平正綱」という方がいらっしゃいました。この方、家康には側近として、秀忠には勘定頭として仕えながらも、家光には「権力の妨げ」として嫌われてしまった可哀想な方だったのですが、その家光の命令で日光東照宮の建設に従事した方でもありました。たいへん生真面目な方であったのでしょう、「東照宮の参道として杉を植えよう」と植樹を開始、なんと24年も(個人的に!)植え続け、現在の杉並木のスタイルを作り上げたのでございます。残念なことに松平正綱、杉並木記念石碑の完成を目前に、御年72歳でこの世を去りました。徳川家への感謝の気持ちだけでこれだけの所業を成し遂げ、その半生を杉並木の植樹と育生に捧げた正綱、今日の日光の繁栄を影で支え続ける、まさに並木道世界一の立役者、日光の偉人なのであります。
 
なんで杉?並木と東照宮の不思議なカンケイ
近年、周辺の開発によって若干の損失を生んだものの、植樹から約400年経ったいまでも12,477本の杉が立派に茂り、堂々たる悠久の景観を見せております。ここでちょいと疑問、このような並木には昔からおめでたい「松」を植える事が多いようでしたが、正綱さんはなぜ杉の木を植えたのでしょう?理由のひとつは日光の気候・風土が杉の育生に適していたこと。もうひとつは、この並木が「日光東照宮の参道」に見立てられていたことです。皆さんも思い出してください、お近くの神社、知ってる神社…神社の周囲には森や林が多いですよね、で、その木はみんな杉の木ですよね。じゃあなぜ神社には杉の木なのか?古来より神は天から地上へ、杉の木を伝って降臨すると考えられていたからです。木々の中でも特に太く高くまっすぐ天へとそびえる杉の木は、いわば「神さまの昇降機」としての役割があったのですね。もちろん日光杉並木も参道ですから、神さまが降りてくる道として杉が植えられたのでした。
 
歩いてみよう!杉並木
ここまで来たらもう歩くしかない!というわけで、世界一の日光杉並木街道を歩いてみましょう。ただし、いきなり申し訳ございませんが、全区間を歩くのは無理!昔はともかく現代は交通事情も変化していますから危険な場所も多いし、歩道がないところもあります。歩くなら東武上今市駅から国道119号線を日光方面へ進んだあたりの旧道がおすすめ。少し歩いただけで歴史の面影を感じられる古き良き景観を楽しめます。日光杉並木へたどり着いたらぜひ、今は亡きミスター杉並木・松平正綱へこう報告してください。「正綱さん、あなたが植えた杉並木、ギネスに載りましたよ。正綱さん、世界一だよ。」
 
(日光応援団員 G)
 
■参考サイト
▼「日光街道杉並木路」
http://www.nikko-kankou.org/spot/36/
 
▼「杉並木街道を歩き、日光の社寺をめぐる」
http://www.nikko-kankou.org/model/475/

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